バカラのペーパーウェイト

1845年頃からミルフィオリなどの高度な技術を使ったペーパウェイトを製作し、19世紀中頃には
盛んに製作されていましたがその後の戦争の混乱の時代を迎えその技術は忘れさられました。
1951年に大戦中に破壊され廃墟になったバカラ村の古い教会から1853年当時のバカラ職人頭が
製作したミルフィオリが発見されたそうです。
233本のパーツがクリスタルボールの中に収められたその驚くべき作品を調査し、それをきっかけに
ペーパーウェイトの製作が再開されました。

240年の歴史の伝統後継者でありながら同時に時代の感性にに前向きで
夢や歓びを与えてくれる”バカラ”。
バカラの限定版のペーパーウェイトには製作された年号とバカラを表す”B”が含まれています。
 
すべてがハンドメイドで作られているのです。
ミルフィオリ(金太郎飴と同じ原理)
チューブ状のクリスタルを熱で溶かして何色も組み合わせたものを引き伸ばし、さまざまな
模様を作ります。冷却後短くカットします。その茎状のクリスタルは断面の美しさ、複雑さもさるこ
とながらそれらを無数に組み合わせることによって無限の表現方法を可能にしその華やかさは
ミルフィオリ(千の花)と呼ばれるにふさわしい技法です。
ランプワーク
職人の技術と豊かな創造力、感性と忍耐力が要求される細工です。
チューブ状のクリスタルを熱で溶かして長い糸状にに引き伸ばし、それをピンチやはさみなどで
さまざまの形に一瞬のうちに加工することによっておもいのままにモチーフを作ることが出来るのです。
忍耐力も必要ですが見極めの決断力も要する技法。
せっかちでもおっとりタイプでもだめですね。
カメオ
いわゆる彫刻とでも云いましょうか、浮き彫り状のクリスタルを、地となるクリスタルに上に重ね
それをクリアクリスタルのボールで包み込みます。


手の込んだ仕上げをするまで、作品には完成までにかなりの時間がかかり、年間で生産できる
数も限られています。蒐集家しか手に入らないわけです。
海外においてはペーパーウェイト同好会が出来るほど蒐集家が多いのですが
日本ではまだまだ少ないようですが、これがかえって蒐集魂に拍車をかけるのですね。

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